【思い出話】おそとの食事は持って帰れません

 実はコレ、実際に自分が言われた事だったりする。
 舞台は、結婚式場で。

 今を遡る事9年前、宮崎県某所での話。
 自分の結婚式での話だ(遠い目

 総勢60人クラスの小さい式ではあったのだが、
 私達の選んだ式場の飯は元々メインディッシュの量が多かった上に、
 パン食べ放題がついてくるという徹底振り。
 その式の最後の方にデザートビュッフェまで用意したのだが、
 その頃にはパンの無限おかわりでみんな腹が膨れきってしまっていて
 胃袋が限界を超えた人間が8割超というちょっとした惨事。
 デザートビュッフェのケーキは無惨にも大量に余ってしまう事となった。
 計画段階では寿司食べ放題も入れようかと思ってたけど、入れなくてヨカタ……

 おかげで、この結婚式は
 『人生初の飯が食い切れなかった結婚式』と列席者に言わしめ、
 『デザートビュッフェ勿体なかった……』と血の涙を流させた伝説を残す式になった。
 飯で満足して帰って貰うのは主催として冥利に尽きるもんだが、
 流石にコレはどうなんだ、と思ったね。自分でも。
 なお列席者の皆さんは現在でも、この飯量を超える式には出会えていないご様子。

 で、そんな式料理だが、
 主催側は式が終わってから控室で喰うのである。
 式進行中に喰ってる余裕は一切ないからだ。
 その時に余ったデザートビュッフェのケーキが一緒に持ってこられて、
 物量を見た途端に私もパパパもばぁば(私実母)も揃って「げっ」と声が出た。
 普段大食らいの私も、この頃既にⅡ型糖尿罹患を宣告されて食事制限中の身。
 結局母方の伯母(ばぁばの姉)も含めて4人で喰っても半数以上が残ってしまい、
 ばぁばは「これ容器に入れて持って帰れない?」と用意を始めようとしたのだが、
 私達を担当してくれたウエディングプランナーさんに
 「万一、持って帰ったものを食べて食中毒が出てしまうと、
  私達も保健所の調査を受けなきゃいけなくなっちゃいますので……」
 と言われてしまい、『それは流石にヤバいよね』で満場一致。
 ばぁばは残念そうにしていたが、残りのケーキは廃棄して貰う運びとなった。

 ――そんなわけで。
 テイクアウト提供品以外の外食食品の持ち帰りは
 最悪、好きなお店を営業停止・免許剥奪に追い込む可能性もある行為。
 自己責任でもダメ。ゼッタイ。

 そんなお話でした。
 (店によっては食べ残しをちゃんと梱包してくれた上で持ち帰らせてくれる所もある。
  そういう店舗は例外だけど、それでも保存に気をつけて賞味期限内に食べきる事。
  勿論、持ち帰りを『ルールとして明示していない』お店でそれを求めるのはNG)
 なおこの式の最中、うちのじぃじの乾杯音頭で感極まった私(※運転手)
 その勢いでシャンパン1杯ぐいっと飲み干してしまい、
 帰りの運転代行の車の中で始終ばぁばに罵倒されっぱなしだったのも、
 今となっては良い思い出。